「えっ、そう言ってたの? 字幕と違うじゃん」
その瞬間、私の中で何かが切り替わりました。
50代。韓国語の勉強なんて、それまで一度も考えたことがありませんでした。韓国ドラマは20年近く観てきたのに、です。
この記事は、ドラマばかり観ていた主婦が、Duolingoを830日つづけるまでの話です。
「字幕と違うじゃん」の日
そのころ私は「ソンジェ背負って走れ」にどハマりしていました。もちろんリアタイ視聴。
でも、次の配信まで待ちきれない。それで、同じくこのドラマにハマっているYouTuberさんの動画を観るようになりました。韓国の方と日本の方、同年代の2人でやっているチャンネルです。
そこで、韓国の方があの場面のセリフを解説していたんです。
「えっ、そう言ってたの?」
字幕とは、少し違いました。
**字幕は文字数が限られています。**だから仕方がない。でも——そのわずかな違いで、場面の色がまるで変わるんです。
私はずっと、翻訳された世界を観ていたんだと気づきました。
20年観てきて、勉強しようとは思わなかった
私の韓国ドラマ歴は、三段階あります。
第一次:冬ソナ
初めて観た韓国ドラマでした。とにかく驚いた。
ベタです。ベタなんですが、観るのを止められない。
そして気づきました。このままだと生活が破綻する。
だから3つほど観て、断ドラマしました。
第二次:宮
ママ友がDVDを貸してくれました。**どハマりして3周。**原作の漫画まで買いました。
でも当時は子育ての真っ最中。家事、育児、子どもの部活に支障が出てはいけない。
また、断ドラマしました。
第三次:愛の不時着
コロナ禍でした。
外に出られない日々のなかで、ドラマを観ている時間だけ、生き生きできた。
今度は、断ちませんでした。そこから 85本ほど観続けています。
――こうして20年、観てきました。
でも、言葉を学ぼうと思ったことは、一度もなかったんです。
「もう私に迷う時間はない」
「字幕と違うじゃん」と思ったその日、私はAmazonで**『韓国語一年生』**という本をポチりました。
もう私に、迷っている時間はない。
少しでもやってみたいと思ったら、やってみよう。
50代になってから、そう考えるようになりました。あれこれ検討しているうちに、やらないまま終わる。それがいちばんもったいない。
本が届いた日から、Duolingoも同時に始めました。
Duolingoで上達するとは、思っていません
これは正直に書いておきます。
私は、Duolingoで韓国語が話せるようになるとは思っていません。
じゃあなぜ830日も続けているのか。
続けた日数が、数字で出るからです。
今日で何日目か、はっきり分かる。だから、やめられない。
上達の道具ではなく、やめないための道具なんです。
そして語学で本当に難しいのは、上達することより——やめないことだと思っています。
127日でTOPIK2級。そして壁
始めて 127日目に、TOPIK2級に合格しました。
このころは、伸びている実感がありました。聞こえる言葉が増えて、知っている単語がドラマに出てくる。楽しくて仕方がなかった。
そのあとです。中級の壁にぶつかったのは。
単語は増えているはずなのに、**ドラマの会話にはまるで追いつかない。**同じところをぐるぐる回っている感じ。
830日たった今も、字幕なしでは観られません。
でも、想像していなかった場所にいます
最近どハマりしているのは「素晴らしき新世界」というドラマです。
字幕なしでは、まだ観られません。
でも——多少は聞き取れるようになりました。
だから、字幕を読みながら、その裏にある言葉も聞こえる。
結果として、字幕だけで観ていたときより、深く分かるんです。
あの日「字幕と違うじゃん」と思ったときに欲しかったもの。それはまだ完全には手に入っていないけれど、確実に近づいています。
830日つづけて分かったこと
- 上達の実感がない時期のほうが、ずっと長い
- でも、やめなければ「気づいたら分かるようになっていた」瞬間が来る
- 数字が出るものは、続けやすい(Duolingoの本当の価値はここ)
- そして——始めるのに、年齢は関係なかった
20年ドラマを観てきて、50代で言葉を学び始めました。
遅すぎることはありませんでした。
もし「やってみたいけど、今さら」と思っていることがあるなら。少しでも思ったなら、やってみてください。
私も、そうやって始めました。

